新型コロナウイルスによる日本入国拒否

2020年2月1日土曜日

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日本政府は,2020年2月1日より当面の間,日本到着時前14日以内に中国・湖北省に滞在歴がある外国人の日本への入国を拒否することにしました。
湖北省が発給した中国旅券を所持する人の入国も拒否するとのことです。

出入国管理及び難民認定法の第五条は,上陸の拒否を規定していますが,第一項第一号には,このような規定があります。

第五条 次の各号のいずれかに該当する外国人は,本邦に上陸することができない。

一 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)に定める一類感染症,二類感染症,新型インフルエンザ等感染症若しくは指定感染症(同法第七条の規定に基づき,政令で定めるところにより,同法第十九条又は第二十条の規定を準用するものに限る。)の患者(同法第八条(同法第七条において準用する場合を含む。)の規定により一類感染症,二類感染症,新型インフルエンザ等感染症又は指定感染症の患者とみなされる者を含む。又は新感染症の所見がある者

以下,省略

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律で定める一類感染症は次のとおりです。

  • 一 エボラ出血熱
  • 二 クリミア・コンゴ出血熱
  • 三 痘そう
  • 四 南米出血熱
  • 五 ペスト
  • 六 マールブルグ病
  • 七 ラッサ熱

同法で定める二類感染症は次のとおりです。

  • 一 急性灰白髄炎
  • 二 結核
  • 三 ジフテリア
  • 四 重症急性呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る。)
  • 五 中東呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属MERSコロナウイルスであるものに限る。)
  • 六 鳥インフルエンザ(病原体がインフルエンザウイルスA属インフルエンザAウイルスであってその血清亜型が新型インフルエンザ等感染症の病原体に変異するおそれが高いものの血清亜型として政令で定めるものであるものに限る。第五項第七号において「特定鳥インフルエンザ」という。)


同法で定める新型インフルエンザ等感染症とは,次に掲げる感染性の疾病です。

  • 一 新型インフルエンザ(新たに人から人に伝染する能力を有することとなったウイルスを病原体とするインフルエンザであって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)
  • 二 再興型インフルエンザ(かつて世界的規模で流行したインフルエンザであってその後流行することなく長期間が経過しているものとして厚生労働大臣が定めるものが再興したものであって、一般に現在の国民の大部分が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)

同法で定める指定感染症とは,既に知られている感染性の疾病(一類感染症、二類感染症、三類感染症及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)であって、同法第三章から第七章までの規定の全部又は一部を準用しなければ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるものとして政令で定めるものをいいます。

ただし,出入国管理及び難民認定法第五条第一項第一号では,政令(※1)で定めるところにより,感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第十九条又は第二十条(※2)の規定を準用するものに限る,と規定されています。

※1 令和二年一月十八日に「新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令」が公布されました。
※2 同法第十九条と第二十条(※2)は,都道府県知事による入院勧告等について規定されています。

同法で定める新感染症とは、人から人に伝染すると認められる疾病であって、既に知られている感染性の疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なるもので、当該疾病にかかった場合の病状の程度が重篤であり、かつ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいいます。








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